【コーギー好きが語る】コーギー特有のシニア期の要注意点

  • 2022年3月13日
  • 2022年4月10日
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人も犬も必ず「老い」はやってきます。

皆さんはご自分のペットの老いの姿を想像したことありますか?

介護が必要になった時、病気で立てなくなった時、正しい知識と備えをしているのと、していないでは大きく違います。

この記事では、シニア期についての知識と、「コーギー特有のシニア期」についてご紹介したいなと思います。

シニア期って何歳から?

一般的にシニア期と聞くと、10歳以上からをイメージされる方も多いかもしれません。

ですが、犬猫の場合は7歳以上からが高齢期と言われています!

「まだ若いじゃん!」と思いますよね?

もちろん7歳になっても元気に動き回る子も多いです。

ですが、7歳ぐらいになってくると動きが落ち着いたり、10歳ともなると被毛の所々が白毛が混じってきます!

おとちゃん
背中の毛が白っぽくなってきました・・

小型犬と大型犬では平均寿命や年齢の積み重ね方が異なります。

7歳となると人間で言えば小・中型犬と猫の場合だいたい44歳、大型犬だと54歳になります!

「うちの子はまだ若いから!」と言っている間に、確実に「老化」を重ねています。

シニア期の変化

シニアになると目、耳、被毛・皮膚、行動、食、排便・排尿など身体のあちこちで若い時とは違う変化が出てきます!

犬も猫も老化が進むと目に見えてわかるのは「行動の変化」です。

老化の兆候目安


・動きが鈍くなる(猫は高い所に上がらなくなる)
・段差につまずく、段差が登れない
・疲れやすい など

人間と同じで、まずは足腰が弱くなってきます。
犬の場合(特に去勢済みのオス)は、以前は足を高く上げて排尿していたのが、足をあげずにしなくなったりもします。
(中には肥満でできなくなる子もいます)
これは歳を取ってからしなくなった場合、後脚の関節や腰に異常があると考えられたりもします!
段差につまずいたり、失敗して腰痛や股関節を痛める場合もありますので、段差や負担のかかる動きは控えてあげましょう!

対策

【環境編】

ワンちゃんを飼われている人であればやっている方も多いと思いますが、ご自宅の床対策です!

フローリングの場合、滑りやすいので怪我の原因や足腰の負担がとても大きいです。

モンローウォークと言って、一見お尻をフリフリした歩き方が可愛く見えたりもしますが、これは股関節に異常があっての動きからなる物だと言われています。遺伝的な理由も原因の1つではありますが、足腰に大きな負担を抱えてなることもあります。

【改善点】
・フローリングの場合、絨毯やカーペット、ジョイントマットのような滑りにくい素材の物を敷いてあげる事。
・段差の場合、ペット用の台を加えてあげる事。
ワンちゃんの行動範囲を中心に床に敷いてあげると負担が軽減されると思います。
ただ、これらも気を付けなければならないのが誤飲です!
絨毯の場合、素材によって糸が出やすいものだとイタズラをして引っ張り出して糸を飲んでしまったり、ジョイントマットでも厚みがある物やスポンジタイプだと噛んで飲み込んでしまったといった事故もなくはありません。
※誤飲に関しては猫も同様です。
イタズラの原因は何が原因で起こるか分かりません。
管理に気を付けた上で、ボロボロで糸が出ている物はなるべくは交換をして使用しましょう!

【おとちゃんお勧め】

お客様に一度
A子さん
イタズラをされにくいお勧めの敷く物何かないですか?
と相談されたことがあります。
私もいろんな物を試してきたわけではないですし、敷物を噛まれる経験は無いので一概に断定してどれがいいかは正直使用してみないことには分かりません。
あくまで使用した中で良かったという点でオススメしたのがこちらのジョイントマットです!

薄く・密着タイプですし、汚れても簡単に剥がして洗えるので良かったです。
なにより肉球のデザインがワンポイントになって可愛いですよ♪
今回のようイタズラの点で言うと、まず行わなきゃならない事は
おとちゃん
イタズラをされないように”環境管理”を整えることが先です。
ワンちゃんが物を噛むという行動は、歯が痒いだけの他に「欲求が満たされてない」あるいは「構ってもらいたい」
という事も考えられます。
一部分だけ見て変えても、改善したように見えて根本的な問題点が違ったりもしますので普段の観察はとても大切な事です。

その他に絨毯やジョイントマットで心配の方は手軽に防止できるフローリング用のコーティング剤があります。

おとちゃん
以前、雑誌でも取り上げられていました!
どれくらいの効果があるかは分かりませんが、こういったコーティング剤も一緒に使用しておくと更に安全ですよね!


【食卓編】

犬も猫も高齢になってくると、消化機能が落ちてきます。
下を向いてご飯を食べることが大変になり、ご飯を流し込みづらくなります。
【改善点】
・食べる位置が低い子は、食器をペット用食器台の上に乗せて与えると食べやすく、飲み込みやすくなりますので工夫してあげましょう!

【行動編】

足腰が弱くなったからといって散歩も無理だと思い、行かなくなるのは逆効果です!!

むしろ散歩は行きましょう!!
適度な運動は関節や靭帯を柔軟に保ちながら筋力を維持し、血液循環の為にもなります!
激しい運動のし過ぎは良くないですが、適度な運動は若いワンちゃんにも共通で筋力の衰えを妨げる為にも大切な役割があります。
【改善点】
・シニアの子に関しては、長い距離を歩くことが目的ではなく、体力的なとこを見ながら、距離、コース、時間帯、回数、休憩の頻度を考えて短時間、短距離でも歩かせることが重要です。
おとちゃん
老化は足腰からやってきます!
滑り止め対策、肉球を保護する為にはワンちゃん用の靴もあるんですよ!
これはワンちゃん用の「ラーバーブーツ」です。
ゴム状の素材でできており、イメージ的に膨らませる前の風船みたいなイメージで、足に被せてはめるだけです。
特に冬は散歩中に雪や氷によって肉球を傷つけやすいです。フローリングで怪我や足を痛めた時の対策としてお勧めしていました。
他にもちゃんと靴の形をした物やサポーターなどもあります!
おとちゃん
ただし、動物には靴を履く習慣はないので大抵の子は嫌がると思います
※シニアの場合は無理強いさせて逆に怪我の元になりますので、試す際は安全性を考慮した上でなるべくは若いうちに慣らしましょう!

シニア期の皮膚や身体のトラブル

我が家の海くんは2022年4月で11歳を迎えます!

おとちゃん
人間で言えば還暦の60歳です!!
7歳以降になると年齢を重ねるにつれ抵抗力が低下してきます。
仔犬の時期同様に感染症による皮膚トラブルが増えます。またホルモン系などの病気が影響して皮膚トラブルを起こす場合もあります。(犬種問わず)
皮膚トラブルと言えば以前、海くんにも発症した【ニキビダニ症】もシニア特有の1つです。
ペットシッターおとちゃん/お世話・お散歩代行

目次 1 10歳で起こった海くんの悲劇!2 朝のルーティーンとして!3 治らぬ痒みの症状!4 ニキビダニとは?5 ニキビ…

最近だと頭にポコっとニキビみたいなのができていました。
全然痛がる素振りがなく、人間でいうニキビみたいなものかなと思っていました。
結果、日が経ったときにポロンとかさぶたぽく取れたので炎症もなく今は様子を見ています。
これに似たシニア犬で出る症状としてあるのが【皮膚腫瘤】というのがあります。

皮膚腫瘤(ひふしゅりゅう)とは・・


症状・・皮膚にしこりが見られる。何かポコとふくらみがある。
原因・・腫瘤とは、「できもの」「こぶ」「はれもの」などを示します。
単なる皮膚の炎症か、良性・悪性なのか、何が原因かは外観だけでは難しい場合があるそうです。
治療・・良性か悪性かは顕微鏡検査が必要です。絶対につぶさないこと。しこりを見つけた時点で受診し、検査をしてみましょう!

おとちゃん
海くんと関連するかは分かりませんが、一度診てもらおうかと思います。

コーギーがなりやすい身体のトラブル

【皮膚編】

コーギーに多い病気の1つとしてあげられるのは【膿皮症】です。

膿皮症(のうひしょう)とは・・
【症状】
・赤や黄色の発疹が見られる
・円形脱毛が見られる など

原因としては、何らかの原因によって皮膚のバリア機能が低下することで、皮膚内で細菌が繁殖し、皮膚炎を引き起こす病気です。

皮膚のバリア機能は4歳で完成すると言われています。なので、4歳未満のワンちゃんの膿皮症はあまり心配はありません!

つまり、4歳以上の膿皮症発症には注意しなくてはなりません。

高齢犬の場合には、甲状腺機能の低下症やクッシング症候群などの内分泌疾患や糖尿病、悪性腫瘍によって発症することがありますので病院で検査する必要があります。


【消化器編】

コーギーの消化器で多い病気が炎症性腸疾患です。

炎症性腸疾患とは・・
腸内に炎症が起こり、頻繁に下痢、嘔吐、食欲不振といった症状が出る病気です。
食物アレルギーが原因でなることが多く、特にシニアの場合には腸機能の衰えも大きく影響します。
重症化すると、「たんぱく漏出性腸炎」(腸でうまくたんぱく質を吸収できない病気)になり、命に関わる病気になります。

もし、炎症性腸疾患になった場合には、炎症を抑える為にステロイドや抗菌薬を投与や食事療法を実施することが多いようです!

Name
コーギーは食いしん坊で有名な犬種でもありますが、年齢や病気と共に食事の質や量を見直す必要があります。

【骨・関節編】

胴長短足の犬種であるコーギーは関節系の病気が非常に多いです。中でも気を付けたいのは【骨肉腫】です!
骨肉腫とは・・
犬の骨にできる悪性のがんの一種です。
四肢に発症することが多く、激しい痛みを伴います。進行すると痛みが強くなり、足を引きずる、歩きたがらない、食欲不振などの症状が見られます。
☆コーギーの場合は、「椎間板ヘルニア」と考えるケースがありますが、骨肉腫の可能性もありますので、
早期発見が今後の犬生に関わります。

人間と同じで、運動した後は疲労を取り除いてあげる事が大切です。

おとちゃん
こまめなマッサージなどを行ってあげましょう!

【歯編】

牧羊犬の血筋があるコーギーは追いかけるのも、本能的に何かを噛むのも大好きです。
だからこそ気を付けなければならないのが【破折】です!
破折(はせつ)とは・・
歯が欠けたり、折れたりした状態を破折と言います。
これにより傷ついた場所から細菌が入り込み炎症を起こすことで、歯肉やその周辺の歯を溶かし悪化します!
歯の根元付近や歯肉まで傷ついた場合には抜歯するしかありません・・・

オモチャで遊ぶ際は固すぎないオモチャを選んだり、やりすぎに注意しましょう!

おとちゃん
日頃からデンタルケアにも意識し、若いうちからの歯磨きをすることもお勧めします!

定期的なトリミングをお願いしている方へのアドバイス

年齢と体力を考えてお願いしましょう!

段差の他に考えてもらいたいことは、「トリミング」です!
トリミング作業は1時間半から2時間ぐらいかかります。
犬種によってはカットを含めると3時間かかる場合もあります!※特にトイプードルなど
その間犬たちはトリミング台の上で、立ったり座ったり、カットやドライをする為に保定をされたりとかなりの負担がかかっているんです・・。
おとちゃん
もちろん負担なく作業をしてくれるトリミングサロンさんもあります!
年齢的に若いワンちゃんでも長い時間拘束されているのはストレスになります。
「うちの子は良い子にじっとしているのよ」はそう見えているだけで、実は「我慢」をしているだけなんですね。
もちろん中には人に触られること、トリミングが好きな子もいて負担になっていない子もいると思いますが、そういう子は
トレーニング経験あっての子が大抵だと思います。
立ち続けるのが辛くなってくると思いますので、シニア期のトリミングは「今日はシャンプー前まで」「今日はシャンプーだけ」といった部分的に分けてお願いをするか、お家でお手入れが可能な方は蒸しタオルでお顔や身体を拭いてあげるなど、なるべくは負担を軽減してあげた方がワンちゃんも辛くならないと思います。
おとちゃん
うちの子もそろそろ考えようかなと思っています

海の散歩に対する心がけ

我が家の海くんは、若い時は1日2回・朝夕と1時間歩いていました!
9・10歳ぐらいにになってからは、肥満と疲れやすさからか、めんどくさがりで「朝行けばいいです・・・」という感じで寝ていることが多くなりました。
それでは駄目だと思い、最近は天気の良い日は海の気持ちを奮い立たせながら午後も一緒に歩くようにしています。
筋力をつける為とダイエットを兼ねて(笑)
おとちゃん
未だに気分が良い時は1時間歩くこともあります
ただ、外に出ても全く歩かない時もあれば、少し歩いてウンチ・オシッコしたら帰るという時もありますが、そういう時は海を尊重して終わりにします。
お散歩に行くことで良いことは、匂いを嗅いだり、外の刺激に触れることで脳の働きを良くするからです。
ご近所さんや学生さんに「可愛い~」と頭を撫でてもらうことで海も上機嫌になります(*^^*)
そして、動かないで寝るよりも、動いた後の方が良い睡眠がとれます!

まとめ

今年(2022年)で11歳を迎える海くんですが、嬉しい反面どこか寂しい気持ちもします。
見た目はまだまだあどけない表情をしていますが、所々白毛が見え始めたり、昔よりも俊敏な動きではなくのんび~り動きます。でも高齢には高齢の良さと、可愛さが増します!
ペットも人間と同じでいつかは老いが来ます。いつまでも若くはありません。
年齢的な動きや行動を理解し、それに寄り添った飼い方を皆さんにも今一度考えていただきその上で飼っていただきたいなと願います。
>ペットシッターおとちゃん

ペットシッターおとちゃん

【資格】愛玩動物飼養管理士1.2級、動物取扱業登録:[種別]保管/愛玩動物介護士/盛岡ペットワールド・しつけインストラクター科卒業/【ペット】コーギー、猫2匹/ 2019年12月まで盛岡市内にあるペットサロン「Le terrie(ルテリエ)」ドッグ カフェスタッフ兼シッター担当で働いていました。(現在・カフェはありません)

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