【ペットと家族の幸せを繫ぐために】災害時の同行非難の備えを考えよう!
災害とは、いつ何時起こるかわかりません。
12年前の東日本大震災…。多くの犠牲者と悲しみを体験しました。
それは、人間だけではなく家畜動物やペットも同じようにたくさんの被害が出ました。
その際に問題だったのは、
そして、もう一つ。
やむ負えず車中泊をする家庭や避難所内でのトラブルも多数あったそうです。
県と県獣医師会、動物愛護団体などの県災害時動物救護調べでは
その裏では、学校で飼っていた動物が餓死したり、原発事故があった福島では保護できなかったペットが放浪していた事も実際に起こっています。
万が一の災害時の際に、飼い主としての備えと、どのような対策をしていればよいのかをこの記事でご紹介し、意識を高めていただければと思います!
災害が起こる前に心がけておく事
どのような事を意識して準備したらいいのか、具体的にみていきましょう!
「災害が起こる前に心がけておく事」は主に6つ。
- 預け先を確保しておく
- ワクチンを打っておく
- 犬鑑札・迷子札を常につけておく
- 避妊・去勢をしておく
- しつけ(社会化)をする
- グルーミング(お手入れ)を定期的にする
- 車に慣れさせる
細かく解説していきましょう!
1. 預け先を確保しておく
災害に関わらず、ご家族様に万が一のトラブルが生じ、ペットを見れなくなった際、他に家族以外でお世話をしてくれる人や預かってくれる場所などいくつ思い当たりますか?
また、ご自身のペットは環境変化や他人のお世話を受け入れられる程の、ある程度のしつけやモチベーションが備わっているでしょうか?
一般的に一時的に預かってくれる場所は、
・ペットホテル
・ペットサロン
・愛護団体
・保健所など
あくまで一時的な預かりであって、生涯ずっとは見てくれるわけではありません!
ペット介護サービスを行っている団体さんもいますが、岩手県内ではその団体さんすらないに等しいのが現実です…
ご自身に何か起こる前に、通っている病院やサロン以外にも、預けられる信頼できる人や場所を是非考えてみてください!
相談できる場所がない方は、市の保健所さんへご相談してみると良いアドバイスやご相談に乗ってくれます。
2.ワクチンを打っておく
・混合ワクチン接種
ワンちゃんが集まる施設(ペットホテル、ドッグカフェなど)ワクチン接種をしていないワンちゃんはお断りする施設もありますので、証明書は捨てずに管理しましょう!
3. 犬鑑札・迷子札を常につけておく
地震や大きな音がしてびっくりして脱走してしまい、迷子になってしまう子もいます!
そんな時に自分のペットが行方不明になった場合、迷子になったワンちゃんを保護した際に役に立つのは迷子札やマイクロチップの出番です。
ペットの体内に埋め込むタイプの迷子札のようなものです!
電子データによって飼い主様の情報が入力されています。
埋め込み方は獣医さんが注射で埋め込み、大きさ的に直径2mm、長さ約11mmのため、害はありません。
令和4年6月からはブリーダーやペットショップ等で販売される犬や猫については、マイクチップの装着が義務化されます!
・名前
・年齢
・住所
・電話番号
万が一ペットが行方不明になっても探す手がかりになりますので、どちらかはつけておくといいでしょう!
4. 避妊・去勢をしておく
・ストレス軽減
5. しつけ(社会化)をしておく
・他動物を気にしない
・初めての場所でも落ち着く
・音や物に対して恐怖心を抱かない
・お座り、待てができる
【クレートについて】
クレートには「折り畳み式ソフトクレート」と言って、コンパクトに折りたためるクレートがあります!
ですが、特に中型犬や大型犬のサイズクラスになると車内での移動や生活、屋外でのイベントの際や万が一の避難所での生活時の際には通常のクレートよりもゆったりと過ごせ、狭い場所よりもワンちゃん、猫ちゃんにとって少しは安心できる生活になるかと思います。
メッシュタイプなので通気性も良いでし折りたためるので車にも管理しやすいです!
5. グルーミング(お手入れ)を定期的にする
・汚れ
・人に触れられても大丈夫か
これは普段からお手入れ作業を問題なく受け入れられているかどうかです!
施設では定期的なサロンのようにお手入れをすることは難しいです。
とは言え、まったくお手入れができないのも不衛生・・・
軽いブラッシングや、タオルで手足や身体を拭くなど最低限のお手入れ作業は飼い主様以外にでも触られて大丈夫なようにトレーニングしましょう!
6. 車に慣れさせておく
被災地では必ずしもペット同伴で避難場所に入れるとは限りません。
ペットの大きさによっては室内に入ることを断られる場所もあれば、犬や動物が嫌な人もいます!
車中泊をしなくてはいけない状態になった際に、車に慣れていない子は苦痛になります。
犬も人と同じで車内での生活、同じ体勢でいるとエコノミー症候群になります!
【エコノミー症候群】
窮屈な座席で長時間同じ体勢でのままでいると、血の流れが悪くなり血管の中に血の塊が作られ、そこに痛みや腫れが生じること。
それに、ペットでも乗り物酔いする子はいます。
車に慣れていない子に関しては、まずは走らない状態で車内の環境になれるかどうか短時間から試してみましょう!
できればクレート付きで練習することをお勧めします。
避難しなければならない時はまずは同行避難!
同行避難とは
災害時に飼い主さんと一緒にペットを同行して避難所まで安全に避難すること。
ペットと分かれた避難場所の対応
同行避難ができても避難場所によって、一緒の生活空間にペットも自由に過ごせるとは限りません!
当時、千人以上が避難した陸前高田では多くのペットも避難したそうです。
避難所には動物が苦手な方やアレルギー持ちの方もいる為、犬は駐車場で猫や室内で飼育する猫などは車内で飼育する環境だった層です。その為、飼い主側からの相談や一時預かり、心身のストレスを抱えるか方々も多くいいたことも当時のボランティア活動されていた方は語っていました。
どうしても人が最優先にされてしまうのは大きな震災が起きた場合には仕方のないこと・・・
だけど、家族にとっては見捨てることは当然できません。
同行避難をしたことで困ることも正直あると思います。
ですが、ペットだけを取り残し、はぐれた時の心身のストレスと不安、後悔はぬぐえません・・
必ず同行避難をしましょう!
2011年東日本大震災・2016年の熊本地震をきっかけに万が一の震災時でも、ペット連れの方々を考えて敷地内にはペット専用の預かり場所やドッグランなどの施設を構えた市の施設もあるそうです。※岩手日報掲載
岐阜のNPO団体さんでは、「うちトコ動物避難所マップ」と名称したホームページが開設され、身近な場所でペットと同行避難ができる場所に協力してくれる施設や企業さんの参加を呼び掛ける取り組みを行っています!
過去の経験を活かし、様々な団体さんや企業側がいかにペットとの同行避難が大切かを考え動いてくれていることの変化に感動しますね。
震災に備えておきたいペット用品
備えとくと良い物
①食べ物(最低1週間分
②食器(馴染みあるいつも使用している物)
③個体識別(迷子札又はマイクロチップ)
④リード(丈夫な物)
⑤カラー【首輪】(身体に合っている物)
⑥キャリーバッグ又はクレート
⑦ペットシート
⑧飼い主の匂いがついたもの(心のケア用)
【ご飯について】
避難所には必ずしもペット用品があるとは限りません!
むしろ、人間の物資の方が優先的になり動物は後回し状態になることの方が予想されます。
そんなときの為に人間の物と一緒にペット用品の災害時用に備えとくと良いと思います。
【トイレ】
【心のケア】
効果はそれぞれですが、安心して眠る子もいますので是非試してみてください(*^^*)
避難所生活で想定される問題
予め予想できるトラブルを考えてみました!
②迷子
③怪我
④飼い主との別れ…分離不安・飼育者がいないことで精神的苦痛が考えられます。
⑤交配→出産
⑥飼い主以外での飼育トラブル
避難所生活では決してトラブルがないとも言い切れません。
一緒に避難ができても、避難所によってはペットと家族が別々に区分けされる場合も想定できます!
不安な気持ちは動物も同じです。
そして、動物が好きな人もいれば、苦手な方もたくさんいます。
動物好きな人も、苦手な人も最低限お互いが協力しあえるように
改めて、ペットを飼う上での心得としても参考までに考えてみてください。
まとめ
今回は災害時を想定した、予めの備えについてお話させていただきました!
ペットについての備えは災害時だけではなく、常に日常生活でも成長や年齢と共に考えなければならない備えはたくさんあります。例えば、病気や、しつけ、高齢時の問題など・・・
ペットも人間同様に生き物です。小さな命を守るのも、考えてあげられるのも、飼い主さん自身です。
多頭飼いしている方は、1匹飼っている世帯よりも倍考えて行動しなくてはなりません!
【万が一の備え】参考までに考えるきっかけになっていただけたら幸いです。